男性型脱毛症(AGA)治療薬として、フィナステリド(プロペシア)を服用する人は多い。
プロペシアは、男性の前頭部又は頭頂部のいずれか、もしくは両方の薄毛が進行するのを抑制する効果がある治療薬。
5αリダクターゼの抑制によりジヒドロテストステロンを抑制する。
AGA専門クリニックで処方を受けている人も多い。
しかし、実際には効果がない、効かないという声も珍しくありません。
さらに、服薬中には、妊活が推奨されていないという現実もあります。
結果的にやめてよかったという人も増えている。
今回の記事では、プロペシアが1年経過しても効果なしという場合の見極め方や次の選択の注意点を以下の目次で解説しています。
プロペシアの効果
プロペシアの効果はいつから?
プロペシアが効かない原因
プロペシアが効果なしの対処法
プロペシアの効果
まずはプロペシアの効果や効能について確認していきましょう。
効果
- 男性における男性型脱毛症のみの適応である
- 他の脱毛症には適応はない
- 20歳未満での安全性及び有効性は確立されていない
- 効果が確認できるまで通常6ヶ月の連日の服用が必要
飲み方
1日1回1㎎を上限とする。
副作用
添付文書に記載の情報は以下の通り。
- そう痒症
- 蕁麻疹
- 発疹
- リビドー減退
- 勃起機能不全
- 射精障害
- 精液量減少
- 睾丸通
- 男性不妊症
- 精液の質低下
- GOT、GPT、γ-GTP上昇
- 乳房肥大
- 抑うつ症状
- めまい
なお射精障害は、投薬中止後も持続したという報告がある。
5αリダクターゼⅡ型抑制の効果。
ジヒドロテストステロンの生成抑制。
髪の毛が抜けないため。
進行を抑えるため。
たったこの2つのために、数ヶ月もの間、妊活を止められてしまう。
AGAなら98%の成功率?
プロペシアは、AGAの患者であれば、98%の進行を抑える効果が発揮されているというのがクリニックの中でも紹介されている。
AGAとして判断される要素は、主に遺伝。
- 父母や祖父母に薄毛の人がいるのかどうか?
遺伝の根拠は、5αリダクターゼ(受容体)の活動による影響。
しかし、以下のような質問が続いていることも多い。
- 抜け毛が増えた
- 髪の毛が細くなってきた
- 柔らかい軟毛が増えた
こうした悩みは、生活習慣の乱れによる影響もあります。
しかし、あくまで、その人がAGAであるという証拠(検査等)を受けている人は少ない。
薄毛予防としての効能
男性型脱毛症であれば、進行性である。
その原因が、ジヒドロテストステロン(DHT)。
脱毛ホルモンと呼ばれる。
DHTが増加することでヘアサイクルが乱れる
成長期、退行期、休止期という流れを4年から6年繰り返すのが正常の髪の毛。
しかし、この成長期が数ヶ月から1年という短い期間に短縮されているのが特徴とされている。
若年性や壮年性などとを問わず効果があると言われているが、ではなぜ効かない人がいるのでしょうか?
プロペシアの効果はいつから?
そもそもプロペシアはどのくらいの期間で効果を発揮するのか?
少なくとも6ヶ月継続
プロペシアの添付文書に記載があるのは、以下の通り。
3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要である。また、効果を持続させるためには継続的に服用すること。なお、増量による効果の増強は、確認されていない。
本剤を6ヵ月以上投与しても男性型脱毛症の進行遅延がみられない場合には投薬を中止すること。
つまり、1年経過しているのは、「中止すること」という添付文書の書面の指示に従っていない条件に該当する。
プロペシアが効かない原因
プロペシアはなぜ効かない?
この答えとして、専門クリニックでの回答は以下の通り。
AGA以外が原因の可能性
あくまで服用開始から6ヶ月以内に改善される可能性があるのは、AGAの患者のみ。
つまり、その他の生活改善による影響の人は、効果がないのはあたり前と考えられている。
クリニックの説明との不一致
- 個人差がある
- 飲み続けてみないと分からない
この時点で説明が成り立っていない。
6ヶ月経過する頃で4ヶ月5ヶ月経過した時と何も変わらないのであれば、医師の指示による中止や中断を求められるのが普通ではないでしょうか?
1年目安で増毛効果?
頭頂部および前頭部における発毛効果があるというデータも診療試験では出ている。
ではなぜミノキシジルの併用が推奨されているのでしょうか?
- プロペシアだけで効果があるはず。
- 正常なヘアサイクルを維持し続けられるはず。
これらの条件が48週経過しても効果が見られない。
ただ単に長期間にわたって服用を継続させられているだけという可能性は否定できない。
プロペシアが効果なしの対処法
では効かない時はどうすればいいのか?
ミノキシジルの併用
これはそもそも考え方がまるで違う。
ミノキシジルは、高血圧症治療薬として用いられていた成分。
主な働きは血管拡張剤です。
つまり、酸素や栄養を届けやすくすることが主な効能。
別に抜け毛を止めるためという薬ではありません。
ザガーロへの切り替え
フィナステリドからデュタステリドへの切り替えを検討する人もいます。
安易に変更しても良い結果を生み出す可能性は低い。
そもそも本当にAGAなのか?
この答えがわからないまま安易に薬を変更することで症状の緩和ができると思うのはちょっと違う。
もっと頭皮環境や食生活改善などさまざまな角度から抜け毛や薄毛になってしまう原因を考えることも大切です。
むしろ、何も薬を使わずに頭皮ケアを徹底することで改善される可能性があります。
薬は安心材料になるかもしれません。
しかし、効かないものを飲み続けても結局は無駄金になってしまうのではないでしょうか?
参考資料